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マーケティングリサーチコラム

マーケティングリサーチの電通マクロミルインサイト TOP マーケティングリサーチコラム マーケティングリサーチの役割、手順、手法を調査会社が徹底解説!

マーケティングリサーチの役割、手順、手法を調査会社が徹底解説!

2022.12.01
マーケティングリサーチ(全般)
マーケティングリサーチの役割、手順、手法を調査会社が徹底解説!

マーケティングリサーチは、企業のマーケティングを成功に導くために消費者からデータを収集し、分析する一連の取り組みです。

近年様々なツールが身近になったことで、Webアンケートやオンラインインタビューなど消費者への意見収集が手軽に実施できるようになっています。

そのため一度や二度マーケティングリサーチをやったことがあるという方も多いのではないでしょうか。

しかし、
「いざリサーチをしようとすると何から着手していいかわからない」
「マーケティングリサーチを行ったが良い結果が得られなかった」
「結果をもとに何をしたらいいのかわからない」
などのご相談をいただくことも増えています。

マーケティングリサーチをマーケティングに活かすためには、適切な手順や方法があり、それを実践できるかどうかによって結果が大きく変わります。

そこで、本記事では多くの調査を手掛ける調査会社として、マーケティングリサーチの役割、手順、手法などを解説します。

本記事のおすすめ対象者

・初めてマーケティングリサーチの実施を検討しているが、何から着手したらいいのかわからない方

・既存商品の改良を/新商品の開発を考えているのでユーザーの声を拾えるようなアンケート調査を考えているが、やり方がわからないという方

・以前頼んだ会社で調査実施したものの、結果をうまく生かせなかったので、外さないポイントを知りたい方

    目次

    マーケティングリサーチとは

    マーケティングリサーチは、マーケティングで生じる課題を解決するために、消費者からデータを収集し、分析することです。

    本章ではマーケティングリサーチの意味や活用方法、市場調査との違いについて解説します。

    マーケティングリサーチとは:「マーケティング」のための「調査(リサーチ)」

    マーケティングリサーチとは、マーケティング」のために実施する「調査(リサーチ)です。

    マーケティングは、顧客の課題をどう解決するかを最優先に考えて、セールスやプロモーションなどの売込みをしなくても、顧客が自然と買いたくなる仕組みをつくることを指します。
    その仕組みつくりのためには、顧客ニーズ把握、商品開発、ブランディング、広告宣伝、販売促進など様々な活動を行いますが、すべて対象となる消費者の意見や行動を起点に考えることが求められます

    そのため、インタビューやアンケートという方法を通して消費者の意見を拾うことができるマーケティングリサーチは、マーケティングの成功に今や欠かせません。

    また、購買データや視聴ログなどの事実データを分析することで、自社だけでなく競合や市場の実態も把握できます。

    消費者のニーズを無視して自社都合で商品を開発してもヒットは難しいですし、自分たちが打ち出したいメッセージだけで広告を作っても消費者に影響を与えられるかはわかりません。

    現状を的確に把握し、消費者ニーズを知るためにマーケティングリサーチはとても有効です。

    マーケティングリサーチと市場調査の違い

    マーケティングリサーチと似ている言葉に「市場調査」があります。
    この2つは同じ意味として捉えられがちですが、調査をする対象が異なります。
    マーケティングのための調査であるマーケティングリサーチに対して、市場調査は「市場」を「調査」することです。

    市場調査では例えば次のような情報を調査・収集します。

    • 特定商品の販売量を把握する(=市場規模を知る)
    • 競合他社の強み弱みと自社の状況を比較する
    • 顧客のニーズや将来のトレンドを把握する

     

    市場を把握することはマーケティング活動の一環です。

    そのため、市場調査はマーケティングリサーチの手段の一つに該当し、マーケティングリサーチのほうがより広範囲を対象とする言葉になります。

    マーケティングリサーチの活用方法

    では、マーケティングリサーチをどのようにマーケティングに活用すればよいでしょうか。
    大きくは「マーケティング施策の評価」と「今後のマーケティング戦略の予測」の2つがあります。

    マーケティングリサーチの活用方法①:マーケティング施策の評価

    まず代表的な活用方法として、これまで自社で実施したマーケティング施策を評価することがあげられます。

    例えば以下のような施策に対して、マーケティングリサーチを行うことができます。

    • マス広告を打った
      ⇒インターネットリサーチで広告の認知度を把握する
    • キャンペーンを実施した
      ⇒キャンペーン実施前後で同じ質問を比較することで効果を確認する

    • 新商品を発売した
      ⇒購買データを確認し、誰にどのくらい売れているかを把握する

    • 既存商品を改良したい
      ⇒利用頻度の高いユーザーにインタビューをし、現状の満足点・不満点を聞く

      このようにマーケティングリサーチを活用することで、広告やキャンペーンの効果はどれくらいなのか、想定したターゲットに売れているのか、効果検証が可能になります。

      その結果、施策に効果があるとわかれば、さらに追加施策を進めていきます。

      反対に施策の効果が得られないとわかった場合、戦略や施策を見直すための判断材料としても活用することができます。

      マーケティングリサーチの活用方法②:今後のマーケティング戦略の予測

      マーケティングリサーチは、今後実施するマーケティング施策が的確かを予測するためにも活用ができます。

      例えば、以下のような今後実施したい施策について、予めマーケティングリサーチを行うことで成功する確率を高めることが可能です。

      • 消費者ニーズの変化を予測したい
        ⇒市場調査などでこれまでのトレンドを把握し将来を予測する

      • 新商品を開発したい
        ⇒商品コンセプトを消費者に見せてインタビューする

      • パッケージのデザインを決めたい
        ⇒インターネットリサーチでパッケージ案を提示し、消費者の意見を聴取する

      • 新商品の味のバリエーションを決めたい
        ⇒会場に消費者を呼び、試食をして意見を聞く

      • 新しい広告を作りたい
        ⇒消費者にインタビューし、自社サービスのイメージを聞くことで広告コンセプトに活かす

        新しいマーケティング施策を実行する場合、マーケティングリサーチを活用することで施策が的確なのか、調査により予測できます。
        それによりビジネスリスクを軽減し、効果の高いマーケティング施策を実施することができます。

        マーケティングリサーチを行うメリット

        マーケティングリサーチを実施するメリットは主に4つあります。

        • 顧客のニーズが把握できる
        • 顧客視点のマーケティングを行うことができる
        • データや客観的な裏付けを持って施策が実施できる
        • 関係者の説得がしやすい

        それぞれについて具体的に解説します。

        メリット① | 顧客のニーズを把握できる

        マーケティングリサーチを実施することで顧客のニーズを的確に把握できます。

        インタビューやアンケートから顧客の声を直接拾うだけでなく、結果をより深く洞察することで、回答者自身も気づいていない潜在ニーズを知ることができるからです。

        マーケティングで最も重要なことは顧客のニーズを満たす商品を開発することです。しかし、ニーズを満たすと言っても表層的なニーズを満たすだけでは不十分で、表面的なニーズに隠れた潜在ニーズを満たす必要があります。

        表面的なニーズだけでは顧客の要望を満たせないことと、表面的なニーズを満たすサービスは誰でも思いつくので競合に真似されやすいからです。

        マーケティングの成功には潜在ニーズの把握が重要です。そのためには、マーケティングリサーチによって顧客の声を取り、多面的に分析をすることが有効です。

        潜在ニーズの見つけ方とは?意味や具体例、顕在ニーズとの違いを解説
        マーケティングを行う上で顧客ニーズにいかに訴求できるかは非常に重要です。 ニーズは「顕在ニーズ」「潜在ニーズ」の2種類に大別されます。 潜在ニーズはその名の通り…

        メリット② | 顧客起点のマーケティングを行える

        マーケティングリサーチを行うことで、顧客の生活状況を把握することができ、顧客起点のマーケティングを行うことができます。

        マーケティングリサーチを通じて、対象顧客について例えば次のような項目への理解が深まります。

        • 重視している価値観、考え方
        • 普段よく見ているメディア
        • 購買行動のパターン

          マーケティングは自社の都合だけで行っても、顧客に対して本当に有効なものになりません。
          マーケティングリサーチを行い、顧客の価値観や行動パターンを理解し、マーケティング施策を実行することが重要です。

          メリット③ | 客観的な裏付けを持てる

          マーケティングリサーチにより、顧客の声や行動履歴を得ることで、マーケティング施策に有効な客観的な裏付けを得られます。

          商品のアイディア、パッケージ、キャンペーン企画、広告コンテンツ、広告の露出先など複数の中から一つを選ぶ際に、消費者の意見をもとにするとよりスムーズに決めることができます。
          自社商品と競合商品の両方を使っている消費者から比較した感想を聞けると自社商品の改善点が見つけやすくなります。

          このように顧客の声を聞くことができれば、その後のマーケティング施策を適切に実行できます。

          メリット④ | 関係者の説得がしやすい

          4つ目のメリットは、関係者への説得がしやすい、ということです。

          マーケティング施策を実行する際に、他部門の説得や関係者との合意形成が必要な方は多いと思います。その際、声が大きい部門の意見を優先してしまう、役員の鶴の一声で決まってしまう、などの悩みを持っている方もいらっしゃるかもしれません。

          マーケティングリサーチで得られた客観的なデータがあれば、施策の説得力がまし、意思決定が合理的にできるようになります。

          マーケティングリサーチの進め方

          ここからは、マーケティングリサーチの実施手順を説明します。

          マーケティングリサーチの効果的な進め方は以下の通りです。

          マーケティングリサーチの進め方
          1. 課題から仮説を立てる
          2. 仮説から明らかにしたいことを決める
          3. 明らかにしたいことから調査企画に落とし込む
          4. 調査をする
          5. 調査結果を分析する
          6. 結果から次のアクションを決める

            上記の中で最も大事なのは、「1.課題から仮説を立てる」ことです。

            仮説がないまま調査を実施しても、よい結果を得ることはできません。

            本章では、仮説の立て方とその後のマーケティングリサーチの手順について説明します。

            進め方① | 直面している課題から仮説を立てる

            良い仮説を立てるためには、まず自分たちが直面している課題や悩みを書き出しましょう。

            マーケティングリサーチは、マーケティング課題を解決するために行います。
            課題を明らかにしないと調査で知りたいことが曖昧になってしまい、調査の意味が薄れてしまいます。

            調査手法や誰に何を聞くか、費用はいくらかなど気になることはたくさんありますが、まずは現状の課題や悩みを言語化して整理します。

            調査手法はどうするか、誰に何を聞くか、費用はいくらかなど気になることはたくさんありますが、まずは現状の課題や悩みを言語化して整理します。
            課題整理をするには、自分たちの率直な悩みを紙やホワイトボードなどにそのまま書き出すことをお勧めします。

            例えば、以下のように書きます。

            直面している悩みの例
            • 競合他社よりも価格は安いのに売り上げが伸びない
            • CMをたくさん打っているがされているが、売上に寄与しない
            • 商品のパッケージを変えたら評判が下がった

            このように、今直面している課題を洗い出し、いくつか重要なものを絞り込みます。

            次に、絞り込んだ課題に対して具体的な原因を考えます。
            例えば、「商品パッケージを変えたら評判が下がった」について深堀りすると以下のようなことがあげられます。

            課題の深堀り例
            • 商品の写真が大きすぎて特徴が伝わらないのでは?
            • パッケージのキャッチコピーが弱く訴求したいポイントが伝わっていないのでは?
            • パッケージの色が商品のイメージと合っていないのでは?

              何となくこうだろうという想像や直感で課題の原因を考えていきます。
              できる限り具体的に考えることをおすすめします。この直感的かつ具体的に考えたことが仮説になります。

              仮説が具体的になったら次のステップに進みます。

              進め方② | 仮説から明らかにしたいことを決める

              仮説を立てたら、仮説を検証するために明らかにしたいことを整理しましょう。

              先程の仮説のうち「パッケージのキャッチコピーが弱く訴求したいポイントが伝わっていない」を例にとります。
              仮説があっているか否かは、「キャッチコピーからどんな印象を受けるか」「以前のキャッチコピーと比較してどう変わったと思うか」を消費者に聞くことで確認ができます。

              この2つが、調査で明らかにしたいことになります。

              進め方③ | 明らかにしたいことから調査計画を作る

              調査で明らかにしたいことが決まれば、調査計画を作成します。

              調査計画とは、調査手法、時期、調査対象、聴取項目などを整理することです。

              調査手法

              調査手法の詳細は、後述しますが、大きく定量調査と定性調査があり、明らかにしたいことに応じて選択をします。

              調査対象

              調査対象者は、聞きたい事に応じて、次のような視点で絞り込んでいきます。

              ・属性(年齢、性別、職業、未既婚、子供の有無、年収など)
              ・行動(商品/サービスに対する認知、購入経験、利用頻度など)
              ・心理的情報(価値観、趣味・嗜好など)

              聴取項目

              聴取項目は明らかにしたいことを抜けもれなく列挙しましょう。

              しかし、「ついでにこれも聞きたい」と項目を増やしていくと、回答する方の負荷が大きくなり、特にインターネット調査の場合は離脱率が増えたり、回答の精度に影響が出ることがあります。

              調査の目的や仮説検証のために、本当に必要な項目に絞ることが必要です。

              アンケート作成の具体例やポイントを調査のプロが解説
              マーケティングリサーチの手法として用いられることの多い「アンケート調査」について、その作成時のポイントを解説します。 アンケート自体は、無料で作成ができるツール…

              進め方④ | 調査を実施する

              調査計画が完成したら、計画に沿って調査を実施します。

              インターネット調査は、アンケートURLを対象者に配信して回答を集めます。
              インタビュー調査の場合は、ヒアリング対象者を特定の会場に呼んでインタビューをします。

              進め方⑤ | 調査結果を分析する

              調査が終わったらその結果を分析します。
              事前に整理した仮説や明らかにしたいことからデータを分析していきます。
              分析の方法は様々ありますが、以下の3つの手法が一般的です。

              • 調査結果を項目ごとに比較する項目比較
              • 過去と現在を比較する時系列比較
              • 回答者全体と注目する対象者の比較

                進め方⑥ | 分析からアクションプランを策定する

                分析から得られた情報から具体的なアクションプランを策定します。

                仮説通りの結果が得られれば、結果をもとにアクションプランを考えます。

                仮説とは異なる結果でも、次のアクションに繋がるものであればアクションプランを策定しましょう。結果が仮説と大きく異なり、次のアクションに繋がりにくい場合は、再度仮説構築に戻り別の観点から調査をすることも検討しましょう。

                マーケティングリサーチの種類

                マーケティングリサーチにはどんな種類があるでしょうか。

                調査のやり方によって「アドホック調査」「パネル調査」そして「デスクリサーチ」の3つに分類できます。

                パネル調査

                パネルとは、リサーチを目的として一般消費者を集めたプラットフォームのことです。
                パネル調査は、プラットフォームの中から対象者を固定し同じデータを継続的に収集することで、調査結果を時系列で比較する調査です。

                パネル調査によって、顧客満足度、認知度、購買行動などの変化を確認することができます。時系列の変化は貴重な情報になるため、特定の指標をモニタリングするためによく用いられます。

                一方、データの蓄積に時間がかかる、一度決めた指標を変えることが難しいなどのデメリットがある調査手法です。

                パネル調査とは?アドホック調査との違いや特徴や活用例、について
                「アンケート調査について調べていてパネル調査、という言葉を耳にしたけどどんな調査方法か詳細を知りたい」 「自社商品のマーケティング戦略のためにパネル調査を検討し…

                アドホック調査

                アドホック調査は、パネル調査とは対象的に1回で完結する調査方法です。
                調査の目的に応じて設計を自由に行うことができるため、都度発生する課題解決に活用できる調査です。
                多くの調査は、アドホック調査に該当します。

                デスクリサーチ

                デスクリサーチは、すでに実施された調査結果や統計情報などを文献やインターネットを使い収集する調査方法です。

                文献やインターネットから情報を得るため、コストをかけずに市場環境や業界トレンドなどを把握できます。

                課題に対する仮説構築や調査テーマについての背景情報を把握する目的で、マーケティングの初期段階によく行われます。

                デスクリサーチ
                特定の市場規模・動向や生活者のトレンドなど、既に存在する調査結果、文献などをインターネットを使って情報収集することをデスクリサーチといいます。新たに調査を実施す…

                アドホック調査の代表的な手法

                先程解説したアドホック調査は、さらに「定量調査」と「定性調査」の2種類に分けられます。

                それぞれの特徴や具体的な手法を解説します。

                定量調査

                定量調査は、数多くの回答を集め、結果を数値として分析をする調査です。

                結果が数値で表されるため、客観的に結果を捉えることができ、解釈がしやすいことが特徴です。
                また、定性調査より比較的低価格で素早く実施できることがメリットです。

                デメリットは、定量調査はあらかじめ回答が決められているため、その答えを選んだ理由や背景を知ることができないことです。

                理由や背景を深く把握したい場合は、定性調査を選びましょう。

                定性調査

                定性調査は対象者の意識や感情、深層心理や行動に至ったプロセスを言葉で把握する調査です。

                言葉や感情、行動の理由といった数値化できない情報を取得できます。インタビューでの生の声、実際の行動を観察することなど、リアルな反応に触れることができる貴重な機会です。

                デメリットは消費者全体を捉えるような目的には向いていないことです。
                また、定性調査は一度に調査できる人数が限られているため、消費者の全体像を捉えることが難しい点に注意が必要です。

                「定性調査」と「定量調査」の違い|それぞれの特徴や使い分け方を解説!
                マーケティングリサーチは大きく分けると、「定性調査」と「定量調査」の2つの種類があります。消費者について深く理解し、マーケティング活動に生かすためには、目的や活…

                定量調査の具体的な手法

                ここからは定量調査の代表的な手法を5つ紹介します。

                インターネットリサーチ

                インターネットリサーチは、対象者がweb上でアンケートに回答することで、データを集める調査手法です。

                インターネットリサーチのメリット①一度に多くの回答を集めることができる

                調査会社に登録されているインターネットリサーチに回答するモニターは、数百万人以上います。
                メールやアプリで一斉にアンケートを配信するため、一度に大量の回答を短時間で集めることが可能です。

                インターネットリサーチのメリット②特定の条件に当てはまる人に調査しやすい

                インターネットリサーチのモニターは、性年代などの多くの属性情報を登録しています。
                また、スクリーニング調査と呼ばれる事前アンケートを実施することで、特定商品の利用者を選ぶことが容易にできます。
                インターネットリサーチを実施したい対象者を事前に絞り込むことで、より目的に沿ったアンケートを実施することができます。

                インターネットリサーチのメリット③動画や画像などを用いた多様な調査ができる

                インターネットリサーチでは、アンケート回答画面に動画や静止画を挿入することができます。
                これにより動画や画像を見た感想をアンケートで取ることも可能です。

                インターネットリサーチのデメリット・注意点

                一方、インターネットリサーチでは、インターネットを普段使わない方の回答を集めにくいので、テーマによっては考慮する必要があります。

                また、スマートフォンから回答をする方も近年増加しているため、長すぎる質問や選択肢が多すぎると答えにくくなり、回答の精度が下がることがあるため注意が必要です。

                インターネット調査・リサーチ
                マクロミルの調査モニタを活用し、高品質なWebアンケートを提供しています。調査のプロとして最適な設計提案や分析・レポーティングまでご要望に沿った対応が可能です。

                会場調査

                会場調査 (CLT)は、対象者を指定の調査会場に集め、実際に商品やサービスを試してもらい、使用感や見た目などをその場で回答してもらう調査手法です。
                試作品の利用、食品や飲料の喫食、模擬店舗での買い物、など疑似体験に基づいて意見を聞くことができます。

                会場調査のメリット

                機密性が高いこと、テスト環境の条件を統一しやすいことです。
                会場調査は専門スタッフの管理が行き届いた環境で行われるため、機密性が高く調査を実施できます。そのため、試作品や放映前のTVCM評価などもリスクを小さく評価することができます。
                また試飲や試食のように室温や調理具合などに影響を受けやすい調査の場合、一定の管理下で調査ができます。

                会場調査のデメリット・注意点

                デメリットは対象者に会場へおいでいただくため、リラックスした状態での評価を聞けない場合があることです。
                対象者は調査目的で会場に集まっているためリラックスできず、本来なら思いつくことを上手く伝えることができない方もいらっしゃるため、本音での評価を聞けない場合があります。

                会場調査
                調査対象者を会場に集め、試作品、広告販促物などの評価を行う調査です。模擬店舗など実際の購買シーンに近い環境を再現して調査が可能です。

                ホームユーステスト

                ホームユーステストは、発売済の製品や試作品などを対象者に郵送し日常生活で利用し、意見や感想などを収集する調査手法です。

                ホームユーステストのメリット

                会場調査と異なり、日常生活で使うため日用品の調査に向いています。
                また、より生活実態に近い意見を聞き取ることができます。

                ホームユーステストのデメリット・注意点

                デメリットは、製品の発送・返送に費用と時間がかかることがあげられます。

                ホームユーステスト
                実際の生活シーンで商品やサービスを利用してもらった上で調査を行うホームユーステスト。弊社では、きめ細かい実施運営を行うとともに、回答方法も日記式や、ブログの…

                郵送調査

                郵送調査は、アンケートを対象者の自宅や企業に郵送し、アンケート回答後に、返送してもらうことでデータを集める調査手法です。
                インターネットをあまり利用しない高齢の方や、住所が判明している自社会員などに対して実施をすることが多いです。
                日記形式での長期間の調査にも用いられるケースがあります。
                返信までの時間や調査結果をデータ化するための時間がかかる点が注意が必要です。

                郵送調査
                郵送調査は、対象者の自宅や勤め先に調査票を送付し、都合の良い時間に調査に回答し返送していただく調査手法です。弊社では、大規模郵送調査を毎月実施しているのをは…

                訪問調査

                訪問調査は、専門調査員が対象者の自宅を訪問し、回答を得る調査手法です。

                その場で回答をしてもらうため、質問内容が正確に伝わり誤認されることが少ないことがメリットです。また対象者の自宅での行動を観察することで生活実態を把握することができます。

                一方、インタビュアー、記録員が参加するため通常3~4名で訪問します。
                そのため訪問の許可を取る必要があり、実施までに時間とコストを必要とします。

                定性調査の代表的な手法

                グループインタビュー

                グループインタビューは、46名を座談会のような形式をとり、決められたテーマに沿ってインタビューする調査手法です。
                モデレーターと呼ばれる司会者が調査テーマに関する質問をする形式で行われます。

                グループインタビューのメリット

                参加者同士で意見に共感し合う、他の参加者の発言から刺激を受けユニークな視点からの意見が出てくるなど、グループダイナミクスが起きるとより良い意見を聴取することができます。
                また、見学者がミラールームからインタビューの様子を観察することで、感情や表情、身振り手振りなどから対象者の反応を感じ取ることもできます。

                グループインタビューのデメリット・注意点

                一方、他の調査方法と比較して日程調整が必要で、調査の実施できる場所(地域)の制約があるため注意が必要です。
                また人前で話しづらいテーマを扱う調査は向いていません。参加者が発言をためらい、本音を伝えることができない場合があるためです。

                グループインタビュー
                専門のインタビュアーが生活者としての率直な意見を聞くグループインタビュー調査です。オンライン対応もしており対象者の場所の制約なく、自由に本音を聞き出すことが可能…

                デプスインタビュー

                デプスインタビューはインタビュアーと対象者が11で行う調査手法です。
                グループインタビューとは異なり1人に対して深く意見を聞いていくため、参加者の態度や潜在意識を深掘りができ、個人の感情や心のうちを探りたいときに有効な調査手法です。

                デプスインタビューのメリット

                複数人いる場では話しにくいことも、11で実施するため話題にしやすいことも多いです。

                デプスインタビューのデメリット・注意点

                デメリットは一人に対して30分~1時間程度のインタビュー時間を要するため1日に実施できる人数に限りがあることです。
                また個人の意見に留まってしまうため、意見が偏っているものでないか考慮が必要になります。

                デプスインタビュー
                専門のインタビュアーが生活者としての率直な意見を聞くインタビュー調査です。オンライン対応もしており対象者の場所の制約なく、自由に本音を聞き出すことが可能です。

                オンラインインタビュー

                オンラインインタビューはZOOMなどのWeb会議サービスを活用して、オンライン上で対象者にインタビューを行う調査手法です。

                オンラインインタビューのメリット

                デバイスに関係なくインターネット環境さえあれば、どこでも実施することができ、対象者にとって、場所と時間の制約が少なくなります。

                デバイスに関係なくインターネット環境さえあれば、どこでも実施することができ、対象者にとって、場所と時間の制約が少なくなります。

                オンラインインタビューのデメリット・注意点

                デメリットは、オンラインインタビューでは他の参加者の発言に被せて発言するのが難しいため、対面での実施よりグループダイナミクスは起こりにくいことです。

                オンラインインタビュー
                専門のインタビュアーが生活者としての率直な意見を聞くインタビュー調査です。オンライン対応もしており対象者の場所の制約なく、自由に本音を聞き出すことが可能です。

                行動観察調査(訪問観察調査)

                行動観察調査(訪問観察調査)はインタビューだけでなく、対象者の自宅に訪問して日常生活を観察し、情報を得る調査手法です。
                商品の実際の使われ方、対象者なりの使い方の工夫から、商品の改善点やユーザーにとっての利点を再発見することができます。対象者の日常を録画し、その動画を後から検証として使用するため、一定期間の時間を必要とします。

                エキスパートインタビュー

                エキスパートインタビュー(有識者ヒアリング)は、特定の業界や職種について専門家・有識者にインタビューし知見を得る調査です。

                商品開発する際や経験やノウハウがない市場に参入する際、現場における課題や先駆的な知見・業界慣習などを聞くことで、意思決定の参考にすることができます。また専門家の登録リストを基にリクルーティングできるため実施開始までの時間も短縮できます。
                知見やノウハウがない領域においても質の高い情報をスピーディーに取得できます。

                ただし、守秘義務違反や利益相反になることは聞けない点に注意が必要です。

                エキスパートリサーチ(有識者インタビュー)
                エキスパート調査とは、各専門領域の有識者や、大学・研究機関、業界誌などのジャーナリストなど、専門家の立場から業界や商品・サービス等についての意見の収集や他社事例…

                マーケティングリサーチの手法の選び方

                これまでご紹介してきたようにマーケティングリサーチの手法は様々な種類があります。
                どの調査手法を選ぶかは、調査を実施する目的に応じて変わります。

                 目的を整理した結果、

                「まずはマーケットの実態/傾向を把握したい」
                「売上が不調な要因に対して仮説があるが、合っているか検証したい」
                「新商品のアイディアが複数あるが、どちらがより良いか数値で裏付けをしたい」
                「顧客セグメントごとの違いを把握したい」

                などに落とし込まれた場合は定量調査が適切と言えるでしょう。 

                一方で

                「売上が落ち込んでいるが原因がわからず、仮説を抽出したい」
                「商品をよく使うヘビーユーザーに理由を深く聞きたい」
                「ユーザーが行動の背景となる想いや価値観を理解したい」

                というような場合であれば定性調査が向いています。

                また、定量調査、定性調査の中で調査手法の選択については、コスト、結果が必要なタイミングなどの制約によって整理して決定すると良いでしょう。

                「定性調査」と「定量調査」の違い|それぞれの特徴や使い分け方を解説!
                マーケティングリサーチは大きく分けると、「定性調査」と「定量調査」の2つの種類があります。消費者について深く理解し、マーケティング活動に生かすためには、目的や活…

                電通マクロミルインサイトのマーケティングリサーチサービスの特徴

                電通マクロミルインサイトでは、課題整理や仮説立てから目的に応じた調査手法の提案、実行支援などを一気通貫で行っております。

                100名を超える専門リサーチャーが課題設定からレポーティングまで支援

                専門性の高いリサーチャーやアナリストが、クライアントの課題整理から調査企画、レポーティングまで一気通貫でご支援いたします。

                マーケティングリサーチの成功には、自社の課題を調査企画に落とし込むことが重要ですが、複雑な課題整理のディスカッションから経験豊富なリサーチャーがお手伝い致します。

                マクロミルの保有する国内最大規模のパネルが利用可能

                独自に構築した130万人のマクロミルパネルに加え、国内提携会社のパネルも含めた約1,000万人のパネルネットワークを構築しています。

                一般的な消費者だけでなく、特定市場のニッチな消費者にも調査をすることが可能です。

                汎用的なマーケティングリサーチ(定量調査・定性調査)に加え、大規模データや時系列データなど、幅広いマーケティングデータが提供可能です。

                電通のマーケティング支援をしてきた豊富な実績

                株式会社電通のマーケティングリサーチ会社として年間5,000件以上のプロジェクト実績があります。マーケティング戦略・コミュニケーション戦略立案に必要なデータ分析から仮説検証までインサイトを導出するための高いノウハウを保有しています。

                マーケティングリサーチの進め方や手法などにお悩みの方々は、ぜひ弊社にお問い合わせください。

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                執筆者|株式会社電通マクロミルインサイト 経営企画 マーケティングプロジェクト 編集チーム
                ホームページコンテンツの企画、監修、執筆を担当。
                マーケティングリサーチのセミナーや自主調査企画も実施。

                 

                監修|芦沢広直 株式会社電通マクロミルインサイト シニアリサーチスペシャリスト
                旧:電通リサーチ(現:電通マクロミルインサイト)に入社後、マーケティングリサーチャーとしてメーカー・サービス会社・官公庁・媒体社のマーケティング戦略に関わる調査に従事。㈱マクロミルネットリサーチ総合研究所研究員を経て現職。消費者意識の変化、ニーズの発掘とブランド価値の設定、コミュニケーション戦略の検証プロジェクト実績多数。

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